「うちはベタ基礎だから、玄関も大丈夫」と思っていませんか?実は、最新の住宅であっても玄関は構造上の最大の弱点です。なぜなら、玄関ドア周りは他の床下とは「繋がっていない独立した空間」になりがちだからです。
1. 玄関の下は「土」の盛り土構造
多くの住宅では、玄関タイルの下はコンクリートで固められていますが、その内部は「盛り土」になっています。この盛り土と土台の間には、わずかな隙間が生じやすく、地中から登ってきたシロアリが誰にも気づかれずに住宅の本丸(主要構造部)へ到達する「特急券」を手に入れている状態なのです。
2. 框(かまち)が「食害のデパート」になる理由
玄関の上がり口にある横木「框(かまち)」は、非常に太く立派な木材が使われます。しかし、この裏側はタイル下のコンクリートや盛り土に近接しており、湿気が溜まりやすい場所でもあります。シロアリはこの框の「裏側」から食い始め、表面に現れる頃には中身がスカスカになっているケースが後を絶ちません。
3. 玄関ドアの「三方枠」からの侵入
アルミ製の玄関ドアであっても、その枠を固定する下地は木材です。タイルの継ぎ目やコーキングの劣化部から雨水が侵入し、木材が腐朽すると、シロアリを呼び寄せる強力な誘引剤となります。ここから壁内の柱へと被害が拡大するのです。
建築士の視点:玄関の異変チェック
以下の症状がある場合、すでに内部で食害が進行している可能性があります。
- 玄関の床を踏むと「ベコベコ」と沈む感覚がある
- 框を叩くと「ポコポコ」と軽い音がする(空洞化)
- 玄関ドアの枠付近に、茶色い「土の道(蟻道)」がある
玄関周りの構造は、図面を見なければ本当のリスクは判定できません。もし気になる症状がある場合は、当辞典の無料診断で「玄関付近の現状写真」をお送りください。構造から推測されるリスクを精査いたします。